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ベトナム技能実習生に関する理解と適切な受け入れについて その1

ベトナム技能実習生に関する理解と適切な受け入れについて その1

技能実習生の雇用のポイント
 
今回は、ベトナム技能実習生について説明をしていきたいと思います。

ベトナム技能実習生とは、ベトナムから日本に来て、日本の企業で技能を習得する外国人労働者です。2023年6月時点で、日本には約36万人の技能実習生がおり、その内約18万人  のベトナム技能実習生が在留しています。日本はこれから人材不足が懸念される中で外国人の労働力がより重要になってくると思われます。

ベトナム人技能実習生の理解を深め適切な受入れ方法をお伝えして行きたいと思います。本記事は二回に分けての内容となり、1回目  は、ベトナム人実習生制度の概要と現状についてとなります。

 

ベトナム技能実習生制度の概要と現状

技能実習生制度の目的とは?

まず技能実習生の事を理解する上で、技能実習制度を理解していきましょう。

技能実習生制度の目的は、以下を目的としています。

 

国際貢献

開発途上国の若者に日本の技術や技能を習得させ、帰国後に母国で活躍してもらうことで、開発途上国の経済発展や人材育成に貢献すること。

 

日本の労働力不足の解消

日本の中小企業の労働力不足を解消するために、技能実習生に製造業、建設業、農業などの分野で技術や技能を習得させ、日本国内で働いてもらうこと。

技能実習生_状況3
 
この2つの目的を達成するために、技能実習生は、日本の企業で3~5年間の技能実習を行います。技能実習期間中は、日本の技術や技能を習得するとともに、日本語や日本の文化を学びます。
 
ベトナム技能実習生制度は、1993年に技能実習制度が制定され、2017年11月、「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)」が施行。拡大を続けてきました。コロナ禍で減少はしたものの、2023年6月末時点で、ベトナムから日本への技能実習生は約18万人に達し再び増加傾向にあります。ベトナムは、技能実習生を送り出す国としては、1位となっており、次いでインドネシアが約6万人と、圧倒的にベトナムからの技能実習生が多い状況です。

技能実習生_状況1

技能実習生_状況2

 
参考ページ:外国人技能実習制度について

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.moj.go.jp/isa/content/930005177.pdf 

 

技能実習制度は、日本の経済発展や開発途上国の人材育成に貢献してきた一方で、人権侵害や労働搾取などの問題も指摘されています。2017年には、「技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」が施行され、技能実習制度の適正化が図られています。

今後も、技能実習制度の適正化を進め、日本の経済発展や開発途上国の人材育成に貢献していくことが重要となってきます。

 

取り扱い規定と義務

給与や労働時間について

次にベトナム技能実習生制度における給与と労働時間について説明をしていきたいと思います。

 

給与

ベトナム技能実習生に対して、日本の最低賃金を下回らない給与を支給する必要があります。日本の最低賃金は、地域によって異なりますが、平均時給は  1,000円程度です。そして技能実習生は、残業や休日出勤をした場合、日本人と同じように割増賃金を受け取る必要があります。割増賃金の率は、通常の賃金の25%から50%です。

 

労働時間

労働基準法における労働時間は、1日の労働時間は8時間、1週間の労働時間は40時間を超えて働いてはいけないと定められています。また、休憩時間は、1日の労働時間が6時間を超える場合は、45分以上、1日の労働時間が8時間を超える場合は、1時間以上与えなければなりません。

ただし、上記以外の残業時間・休日出勤を実施する場合36協定の締結・届出が必要となります。36協定は、労働組合または労働者の過半数を代表する者との同意を得た、労使協定です。

36協定を締結した場合、1日あたりの労働時間は10時間まで、1週間の労働時間は48時間まで延長することができます。また、休日出勤も可能となります。

 

ベトナム人実習生の実態

ベトナム人技能実習生の労働条件や給与などについては、一部で問題を抱えていることはありますが、日本の高度な技術や技能を習得しながら、彼ら自身のキャリアアップだけでなく、ベトナムの経済発展にも貢献します。また、ベトナム国内で得られる賃金よりも高い賃金を得ることができ、彼らの生活水準向上にも繋がっています。多くのベトナム人技能実習生は、日本語を習得しており、日本での生活や仕事だけに関わらず、将来のキャリアアップにも役立てながら日本文化の理解を深め、国際的な視野を養うことにもなります。

ベトナム人技能実習生の特性

次に何故、ベトナム人技能実習生が選ばれるのかを説明していきたいと思います。理由のひとつで親日国家であるということです。JAICA主催のODAによりつくられた建造物などには、日本支援の証としてプレートが貼られているなど、ベトナムの国民は、感謝の気持ちを深めています。それ以外にも日本人に共通する点も多い事が、技能実習生として採用されている理由だと思います。その一部として手先が器用だったり、勤勉で真面目であったり親切でコミュニケーション能力も高く年功序列の文化など日本人との共通点も多くあります。ただベトナム特有な文化もあり日本では誤解されてしまうこともありますが、基本的には日本人に共通する点が多い事が日本で求められる要因だと思います。

ここまで、「ベトナム技能実習生に関する理解と適切な受け入れについて」と題してベトナム技能実習生制度の概要と現状について説明してきました。次回は、実際にベトナム人実習性を採用した際にベトナム人の方との関わり方や生活について説明していきたいと思います。

ベトナム技能実習生に関する理解と適切な受け入れについて その2

 

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