育成就労制度と日本語能力
育成就労制度の導入により、外国人材に求められる日本語能力のあり方が大きく変わります。
技能実習制度と異なり、育成就労制度における日本語能力は、日本での就労継続やキャリアアップの必須要件となる重要項目の1つとなります。入国から就労開始、転籍、そして特定技能への移行に至るまで、段階毎に一定の日本語能力を証明することが求められるため、本ページにて具体的な要件をまとめます。
※以下、出入国在留管理庁の段階別の資料
出典:出入国在留管理庁
① 就労開始前の日本語能力要件
育成就労制度で日本で働くために、就労開始前の段階で一定の日本語能力を求められる。
日本語教育の参照枠のA1相当の試験に合格(例えば、日本語能力試験(JLPT)のN5など)が求めらるが、試験合格に代わる措置として、A1相当を目標とする認定日本語教育機関の「就労のための課程」による講習を100時間以上を受講することでも要件を満たすことが可能。
■ 日本語能力A1相当以上(N5等)の試験合格
又は
■ A1相当を目標とする認定機関の就労課程の講習を100時間以上受講
※ 以下分野・業務区分は上乗せ基準あり
・介護・介護:A2.2相当以上の試験合格
・鉄道・運輸係員:A2.2相当以上の試験合格
② 本人希望の「転籍」時の日本語能力要件
育成就労制度の最大の特徴である「本人の意向による転籍」時には、日本語能力A2.1相当以上(日本語能力試験N4の基礎段階レベル)に合格していることが条件となる。
■ 日本語能力A2.1相当以上の試験合格
※ 以下分野・業務区分は上乗せ基準あり
・介護・介護:A2.2相当以上の試験合格
・鉄道・運輸係員:A2.2相当以上の試験合格
③ 育成就労期間の3年を通じた日本語能力要件
育成就労の3年間を通じて、外国人材は段階的に日本語能力を高めていく必要がある。
入国後1年目には、入国後講習を通じて業務に必要な専門用語や、日常生活で困らないための読解力を定着。
育成就労の修了段階では、日本語能力A2.2相当以上(日本語能力試験N4相当への合格)が必須となる。
■ 1年経過時:A1相当の日本語能力の試験の受験
※ 以下分野・業務区分は上乗せ基準あり
・介護・介護:A2.2相当以上の試験合格 及び
日本語学習プランの作成(B1相当以上の場合は不要)
・鉄道・運輸係員:A2.2相当以上の試験合格
■ 育成就労中:認定日本語教育機関のA2相当の講習を100時間以上受講
※ 入国時にA2.2(N4相当)以上に合格している場合は不要
※ 本人希望による転籍時は上記②
■ 修了時 :A2.2相当(N4相当)以上の合格
※ 以下分野・業務区分は上乗せ基準あり
・介護・介護:A2.2相当以上の試験合格及び介護特定技能評価試験(日本語)の合格
・鉄道・運輸係員:B1相当以上の試験合格
□ 出入国在留管理庁:特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針及び特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針について
まとめ
上記のように育成就労制度ではそれぞれの段階・状況毎に必要な日本語能力の要件が設定されており、また分野・業務区分によって、要件に上乗せをした条件が存在する。
入国前の日本語能力だけでなく、育成就労期間3年にわたり日本語能力が求められることで、日本語能力が如何に重要な要素として位置づけされているかがわかる。これにより「育成就労」から「特定技能」への道筋がより段階的なステップとなり、同制度が人材不足を解消していく大きな要因となることが予想される。
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