4月10日発表の技能実習制度の在り方有識者会議たたき台について
2023年4月10日に発表された技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議(第5回)の中間報告書のたたき台を確認し、内容をご説明させていただくとともに、当協会としての見解は以下に記載いたします。
昨日の段階では、「たたき台」の答申であり今後は今年の秋くらいに最終報告がなされ、正式な変更は24年以降になると思われ、段階的な変更が実施されることと思います。
ただ、内容を見てみると「技能実習制度の廃止」というよりは●名称・制度の変更●と言ったほうが理解しやすいような内容となっております。
具体的な答申の内容は、画像を添付しますがポイントとしては以下の通りです。
①技能実習という名称からの変更
②転籍制限は限定的に残しつつも従来よりも緩和する ※
③来日前の日本語能力をある程度担保し入国後の日本語能力向上の仕組みを作る
④受入職種は特定技能に合わせる(緩和され適用職種が拡大)
⑤外国人技能実習機構は存続する
⑥監理団体・登録支援機関は存続し要件を厳格化する
※転籍の在り方(技能実習)
○ 現行の技能実習制度では、限られた時間内に計画的かつ効率的に技能等を修得する観点から、一つの実習先で実習を行うことを原則としているが、新たな制度においては、人材育成そのものを制度趣旨とすることに由来する転籍制限は残しつつも、制度目的に人材確保を位置付けることから、制度趣旨及び対象となる外国人の保護を図る観点から、従来よりも転籍制限を緩和する方向で検討すべきである。
○ その際、転籍制限の在り方については、受入れ企業等における人材育成に要する期間、受入れ企業等が負担する来日時のコスト、産業分野や地方における安定的な人材確保、我が国の労働法制との関係など新たな制度の目的である人材確保や人材育成との関係を踏まえた総合的な観点から、最終報告書の取りまとめに向けて具体的に議論していくこととする。